『今日の芸術』から芸術の意味を考える

さて、新年2本目の記事になります。引き続き岡本太郎への愛を語っていきます。

今思い出しましたが、私が好きなあいみょんも岡本太郎好きで知られていますね。類友。

岡本太郎に関する歌もあります。「今日の芸術」(まさに今日のタイトル!!)「tower of the sun」どちらもとても良い曲なので、聞いてみてください!

さて、今回の『今日の芸術』は前回の『自分の中に毒を持て』と同じくらい有名な本ですね。どちらかというと、『今日の芸術』の方がタイトルの通り芸術論よりですね。

今回は、本書を読んで私が感動した4点について書いていきます。皆さんの参考になれば幸いです。

1今日の芸術とは

今日の芸術は、

うまくあってはいけない。

きれいであってはならない。

ここちよくあってはならない。

『今日の芸術』より

「芸術は爆発だ!!」と同じくらい有名な言葉ですね。この言葉を岡本太郎が、自分の作品で体現しているところがすごいなと思っています。

岡本太郎の作品を観たことがある方はわかると思いますが、色使いが激しく、不自然な感じに見えます。決して、観ていて心が落ち着いたり、安らかになったりする類のものではありません。

むしろその違和感に悶々としてしまいます。だけども、そのなかに溢れ出るエネルギーやパワーはずっっと観ていたくもある不思議な魅力も纏っています。

そんな一見矛盾するようなものこそ岡本太郎なんだろうなと、今になって強く感じます。実は、最近行われた、岡本太郎の個展に2回行ってきました。

調和せずにぶつかり合っている作品たちを観て、やはり心が動くのを感じました。同じ展覧会に2度もいくのは、生まれて初めてのことでしたが行って良かったです。

2とりあえずやってみる

人間というものは、とかく自分の持っていないものに制約されて、自分のあるがままのものをおろそかにし、卑下することによって不自由になるものです。まねごとになってしまうからといって、自己嫌悪をおこし、絵を描くのをやめるというような、弱気なこだわりも捨てさらなければなりません。それならばこのつぎは、似ても似つかぬように下手に描いてやろうというほどの、ふてぶてしい心がまえを持てばよいのです。

『今日の芸術』より

自分のあるがままの持ち味のようなものを大切にしていきたいです。まずは自分の持ち味を大切にして爆発させていきたいと思っています。

別記事にも書きましたが、今年は陶芸とコーヒー焙煎を自己の表現としてやっていきたいと思っています。絵もやりたいが・・・

私は、絵は苦手なのです。でも岡本太郎が上記のことをおっしゃっているのでやってみようかな。私が図工が苦手なのは、やはり図工の教育にあったのではないかと今なら思います。

粘土や木工ならまだしも、絵を描くことは苦手でやはり他人の評価を気にしていた自分がいます。課題も、本物とどれだけそっくりに描けるかということに力点が置かれていた気がします。

ですが、今なら描けるかも!自分の描きたいものを描きたい色で自由に描く。継続的にできるかどうかはわかりませんが実際にやってはみようと思います。

3理想の図工教育とは

ほんとうは絵の具と紙ばかりではなく、あらゆる材料を子どもの身のまわりにおいて、描きたいものは自由に描く、土をひねりたい、針金をひんまげたい、……あるいはなにもしたくないなら、それでもかまわない。あらゆる表現の手段だけをあたえておいて、あとはかってにやらせることができれば理想的です。そして、自分の気もちをもっとも自由に表現しえたもの、つまり自由感のもっとも豊かなものをこそ、すぐれた作品としてほめるのです。

『今日の芸術』より

これは、2つ目のトピックの続きのようなものです。どれだけ綺麗に描けたかを評価するのではなく、子どものあるがままの表現を評価する。

私は、図工はあまり教えたことがないのですが、もうこれでいい気がします笑

図工に必要な資質は、これだけではないでしょうか。この自分をさまざまなもので表現するために、技能が必要だと思います。だから学年ごとに、〇〇ができてないといけないといったこともいらないのではないでしょうか。

さすが岡本太郎、教育的な視点ももっていますね。

4理想の教師像

先生はえらいもの、権威である、というようなごまかしの姿ではなく、生徒と渾然といっしょになって、対等に心をつうじあい、たがいに認めあい、そして卑屈なかげなく教わることは教わる。こういう教育は子どもたちに人間的価値を自覚させ、たくましく明朗な一生を貫きとおす出発点となるでしょう。もし道徳教育というものがあるとしたら、芸術こそ最上の手段ではないでしょうか。

『今日の芸術』より

この最後の、引用文も痺れます。たしかに、芸術を道徳にするのも面白いですね。道徳を教科書で扱うのも無理があるなと最近は思います。

必要があれば子どもから教わるのも大賛成です。むしろ芸術に関しては特に、子どもから教わることが多いのではないかと思います。

全教師にこの文を読んでもらいたいです。そうすれば教育も変わります。それぐらい私はこの教育目線での岡本太郎の言葉に心を打たれました。

以上が、『今日の芸術』から芸術の意味を考えるになります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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