『令和時代の総合的な学習の時間入門』から総合を創っていく

どうも。世間はGWで旅行や外出を楽しんでいるだろうか。わたしは、のんびり家族で過ごしている。

前回のブログにも書いた通り、今年は「生活科」と「総合的な学習の時間」を探究していきたい。

『そこに、遊びがある授業』から遊びと学びを考える

上記のブログにも書いた通り、遊びは人生の中でも非常に大切なものである。昨日、ふと私の人生のテーマは「好奇心と遊び」なのではないかと思った。

学校教育でいうと、どの教科でも「好奇心と遊び」を実現できると思うが、生活と総合は最たるものではないかと考えている。

ただ、自由度が高い分、年間の指導をどのようにしていくか難易度が高いと感じる人も少なくない。そこで、本書の登場である。『令和時代の総合的な学習の時間入門』と言う本だ。

この本では、総合のスペシャリストになる本ではない。120点ではなく、70点の及第点を目指すような総合の授業作りの本である。

実は私は恥ずかしながら、前の学校では及第点にも届かないような実践をしていた。総合のなんたるかをわかっていなかったのである。本書を読んで、痛感している。

さて、そんな総合迷子の方々にぜひおすすめしたいのが本書である。これを読めば、ある程度の質が確保された総合が実現できるのではないかと思う。

ただ、本書に対する疑問も何点かあるので、そこはなんとか本人にお会いしてお話を聞きたいと思っている。

今回は、「及第点を目指す総合を実現する」ための私なりのポイントを3点にまとめてみた。みなさんの参考になれば幸いである。

1平均点を達成できる総合とは?

条件①全体計画上で、各学年の「目標を実現するにふさわしい探究課題」を明確にすること。

条件②詳細かつ緻密に年間指導計画を作成すること。

条件③4月下旬〜5月上旬の段階で、年間指導計画のどの部分は必ず計画どおりに実施するのか、どの部分は子どもたちの主体性に委ねるのかを明確にしておくこと。

条件④計画は緻密にしておきながらも、実際の活動は子どもたちと相談しながら進めていくこと。

条件⑤指導要録や通知表の所見で、子どもたち一人一人の活動を振り返ってしっかり評価できること。

『令和時代の総合的な学習の時間入門』

平均点を達成するためには、5つの条件がある。

条件①はなんとなくクリアしている気がする。各学年でやるべきテーマを一つに絞りっているので進めやすいとは思う。

問題は条件②である。年間指導計画が緻密ではない。なんとなくやることが決まっているが、例年通りやっているからやるといった雰囲気に満ち満ちている。

それも、課題を見つけると言うよりは調べ学習的な総合になってしまう傾向にある。これはまずい。だからこそ、今年は年間指導計画を緻密に作ることから始めていきたい。と言うか、もう始まってはいるが。

本書の年間計画を参考にしつつ、形骸化しないような内容にしていこうと思う。スタートとゴール、その間のプロセスさえ把握していれば、どの教員でも一定の指導ができる。

特に、総合という教科は教科書もないし、指導書もないので教員自身が探究していく必要もある。それは私が、自主研修会を通して、総合を探究するような文化を作っていくしかない。

今年は、それぞれの学年の先生方と対話を繰り返しながら年間計画を作っていくしかない。他の学校や近くの学校の年間計画を参考にしつつ。

そして、条件③のように来年度には、年度当初に総合の進め方について検討する時間を設けて、より総合に力を入れていきたい。

条件④・⑤は、本書にや松村先生が総合の研究をされていた学校のホームページに具体例が書いているのでそのように進めていこうと思う。

これで、私の学校でも「平均点を達成する総合」を実現できるのではないかと思う。課題は、具体的な実践例が不足しているということなので、他の学校を見に行ったり、資料を集めたりしていきたいと思う。

2単元構想力

こうした典型的とも言える既存の単元構成と学習展開を、子どもたちの姿、自分の授業力、勤務校の状況に応じてアレンジする力こそが、本校で言うところの「単元構想力」です。材を自分で見つけ出してきて、ゼロベースで単元を創り出す力ではないということですね。

『令和時代の総合的な学習の時間入門』

単元構想力、これはどの教科でも大切なことだと考えている。本書のもう一つのテーマが、総合と他教科の関連性である。総合の探究学習や単元作りが、国語や算数など他の教科でも生かされ、その逆もまた然りというものだ。

実はこれは結構難しいのではないかと思うが、非常に大切なことである。はじめに指導書ありきではなく、はじめに子どもや自分ありきで単元を創っていく。

もともとあるものをどのように、生かしていくか。単元構想力を磨いていくためには、同僚との対話は不可欠だと感じる。

子どもに主体的・対話的で深い学びを育もうと思っているのならまずは自分たちが範を示す必要があるのではないか。そんなことを本書を読んで感じたので、自主勉強会を引き続き行っていきたい。

3学習評価

生活科や総合においても、「指導に生かす評価」と「記録に残す評価」を明確に区別することによって、負担感を軽減しつつ指導と評価を充実させる可能性が膨らんだように感じます。毎時間の授業ではなく、「山場を迎えるこの時間に、子どもの行動観察を重点的に行おう」などと、単元の要所要所で学習評価を行えばいいということですから。

『令和時代の総合的な学習の時間入門』

生活や総合で困ってしまうのが評価である。本書を読んで、無意識にやっていたことが言語化されてスッキリした気持ちになった。

また、本書には、教科ごとにどのように評価するか、主体的に学習する態度はどう評価するかが表にまとめられている。これが非常に助かる。気になった方はぜひ本書を読んでいただきたい。

以上が、『令和時代の総合的な学習の時間入門』から総合を創っていくになる。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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