「2030年の世界地図帳」という本を読みました。落合陽一さんという方が書かれた本です。
この本は、「地図帳」とあるようにこれからの未来を地図を使ってわかりやすく説明しています。
私の文章に興味を持ってもらえたら読んでいただけたらと思います。
この本を読んで、この先日本はどうすればよいのかということを考えました。
著者は、アメリカや中国、ヨーロッパの既存の価値を組み合わせて新たな価値を創るということが重要だと説明しています。
日本は自国の伝統文化や工芸とデジタル社会をつなげることで活路を見いだせるのではないかと考えています。
なぜこの結論に至ったかを説明します。
理由を説明する前に、アメリカや中国、ヨーロッパの経済についての考えを説明します。
「2030年の世界地図帳」によると4つの考え、本書ではデジタルイデオロギーという言葉で説明されています。
具体的な説明について、以下に引用します。
アメリカン・デジタル…オープンソースなどをうまく利用したイノベーティブな帝国主義(グーグル・アマゾン・フェイスブック・アップル・マイクロソフトなど)
チャイニーズ・デジタル…国家を後ろ盾にした資金循環と情報統制下のイノベーション(バイドゥ・アリババ・テンセント・ファーウェイなど)
ヨーロピアン・デジタル…ブランド力によるエンパワーメント(LVMH・ロレックス・メルセデス・ベンツ・カール・ツァイス・ライカなど)
サードウェーブ・デジタル…一足飛びにに生まれる新種のイノベーション(タタ・モーターズ・Mペサなど)
「2030年の世界地図帳」より
この4つの中で日本はどの考え方で未来を切り開いていけば良いのか。
まずサードウェーブ・デジタルは、突然変異のようなもので今の日本ではその考え方は難しいと思います。
タタ・モーターズは、インドの自動車会社だそうです。特徴的なのは、車の安さです。なんと20万円くらいで車が買えるそうです。
去年インドに行ったときは全く知らなかったので、もう少し早く知っていれば色々と話を聞けたのになあと思いました。
次に、アメリカンデジタルとチャイニーズデジタルです。この2つの考えかたに共通するのは、AIや5Gなどのデジタルを重んじていることだと考えます。
今後の世界の未来を左右するのはアメリカと中国の2つの国であると思います。AIがどこまで進化するのかが気になりますが、少し怖いような気もします。
なので、ここの2カ国にデジタル分野で戦おうとすると厳しいですよね。製造業なども大量生産をするには圧倒的に不利です。
そこで、ヨーロピアンデジタルと言う考え方がポイントになります。ここで、著者は「SDEs」という言葉を関連付けています。
「SDEs」は以下の通りです。
SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。そもそもどう発音するかというと、SDGs(エス・ディー・ジーズ)です。時々エス・ディー・ジー・エスと読まれる方がいらっしゃるのですが、最後はGoals(ゴールズ)の略です。
SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。
イマココラボ https://imacocollabo.or.jp/about-sdgs/ より引用
例えば、ゴールの一つに「エネルギーをみんなに・クリーンに」という目標があります。
「SDEs」はモノを大切にするヨーロッパに有利だそうです。確かに、アメリカの大量生産・大量消費の文化は持続可能ではないですよね。
また、ヨーロッパは建物や家具などを大切に育て次の世代に受け継ぐこともあるようです。
日本も途中まではヨーロッパのような伝統があったと思いますが、近年はアメリカの影響を受けファストファッションやフードの文化になっています。
なので、今後はヨーロッパ的価値観を取り戻しつつ、アメリカやデジタルのよいところを利用していくことが必要です。
そこで、日本の伝統的な文化や工芸や考え方を関連付けると良いと考えています。
例えば、デジタル社会で実体験に飢えた人々に茶の湯や禅の考え方はよいのかなと考えています。
スティーブ・ジョブズも禅を学んでいたそうです。日本の文化には素晴らしいものがたくさんあります。
特に、去年勉強した茶の湯は私にとって目からウロコでした。
これから外国の方と交流する際にも、自国の文化を説明できることはとても大切なことではないでしょうか。
以上のことから、日本は自国の伝統文化や工芸とデジタル社会をつなげることで活路を見いだせるのではないかと考えています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。