今日は教育系の記事を書きます。安宅和人さんの「シン・ニホン」という本を読みました。今回で読むのが2回目になります。
初めて読んだときよりも、発見が多く改めて素晴らしい本だと感じました。考えたことをまとめるにはブログの1記事には収まりそうにもないです笑
タイトルに「日本人に必要な力」と書きました。
これからの日本には何が必要なのか。
結論は、もともと存在する価値を自分の考えにより組み合わせ、それをみんながいいなと思えるように表現する力です。
内容としては、「2030年の世界地図帳」から考える日本の生存戦略にも影響を受けてます。
著者は今後必要な力について以下に述べています。
人がいいなと思うであろうことを先んじて感じ、それを自分なりの表現できる力が重要となる。言葉でもいいし、絵でもいい。その両方があるとさらに最高だ。そういう力を持った人を育てていけるかが僕らに問われている。そして僕ら一人ひとりもそういう価値を感じられる能力を磨いていきたい。
「シン・ニホン」より
みんなの夢を叶えるようなものを作っていくことが重要であるということですね。あまり現実的ではないですが、ドラえもんのひみつ道具のようなものですね。
実際に本書でもドラえもんの例えは出てきます。空を自由に飛べるドローンや、ほんやくコンニャクのような翻訳技術は今の技術でもできつつあります。
また、スティーブ・ジョブズが作ったiPhoneも音楽・ゲーム・電話・ネットをひとまとめにした秘密道具のようなものですね。
「もともと存在する価値を自分の考えにより組み合わせ、それをみんながいいなと思えるように表現する力」
なぜこの考え方に至ったかというと、日本は歴史的に見て、価値を組み合わせたり、それをみんなが納得するカタチで見せたりすることができたからです。
例えば、以前のブログに書きましたが、任天堂のゲームボーイなどがそうです。水平思考によって生み出された製品です。
また、自動車や電化製品も元あるものから新たな価値を見出して製品化に至ったものです。
このように歴史を振り返り、新たなデジタル時代に向けてこの力を育てることができれば日本の未来は明るくなると考えます。
この力を身につけるために必要な手立てを本書から2点に絞って説明します。
1点と点を繋げて考える
このようにまったく違うところで得た知識が他の場所で使える例だけでなく、バラバラに聞いた知見をつなぎ合わせて、普通には考えられていない意味合いを考えることは人間の知的な活動の根幹をなしている。
「シン・ニホン」より
様々なことを勉強している時に、それぞれ一見関係ないようでつなげてみると意外と面白いと言うことが度々あります。
少し前に、アート思考やら民藝やら茶の湯などをジャンクに学んでいた時期があります。
そこで考えたのが、柳宗悦は千利休ではなくアンディーウォーホルの考え方で民藝を捉えていたのだということ。
これを考えた時は少し興奮しました。今後、記事にしていきたいと思います。
本書では、「異質な世界を組み合わせる」と書いてあります。以下に引用します。
物理と科学の専門家が遺伝学に参加することで分子生物学が生まれたように、異なる領域と異なる領域を掛け合わせることで生まれた世界は多い。
領域を超えてつなぎデザインすることは夢をカタチにするための1つの王道だ。
「シン・ニホン」より
逆に、同じようなジャンルを勉強しているときにも、つないでいくと面白いことがあります。
例えば、今は「シン・ニホン」「「2030年の世界地図帳」「自分で考える日本の論点」を並行して読んでいます。
著者の方は違いますが、読んでいくと共通する部分と異なる部分があり、比べてみると面白いです。
共通する部分は本当に大切なのだなと感じます。
このように、勉強したことをつなげていくことで、新たな価値観を生み出すことができるのではないかと考えます。
2「スポンジ力」よりも「気づき力」
つまりその人の成長力は気づく力に真に依存している。この積み重ねがその人の本当の力になる。「スポンジ力」より自分なりに引っかかる力だ。
机上の空論、文章だけでなく、生の体験・苦労を通じ、自分なりの気づきを促し、この気づく力そのものを育成していくような人材に脱皮させていく必要がある。
「シン・ニホン」より
「スポンジ力」とは言葉の通り様々なことを吸収して覚える力です。
今までの学校教育では、覚えることが中心で、テストに向けて言葉の暗記が重要でした。
私も、中・高校生時代では、苦手な教科は丸暗記でその場をしのぐようなやり方をしていました。
しかし、そのやり方では今後は通用しないと考えます。なぜなら、今後知識などはAIがサポートしてくれるからです。
確かに、最低限の知識は必要です。それがないと考えることができないのでバランスは大切です。
なので、知識を集めるよりも、自分なりの考えをアウトプットすることが必要になってきます。私は、とりあえずこのブログを使ってアウトプットをしています。
そして、ブログの記事同士を関連付けて新た自分の考えに気づくことができると思っています。
今後も、継続して新たな考えを見出していきます。
以上が、「シン・ニホン」から考える、日本人に必要な力になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。