「センス・オブ・ワンダー」を久しぶりに読んだ3つの理由と感想

タイトルの通り、久しぶりに「センス・オブ・ワンダー」という本を読みました。知っている人は知っている名作ですね。

「沈黙の春」で有名なレイチェル・カーソンの作品です。

タイトルにもあるように、なぜ今この本を読んだかということをお話します。

理由は、ずばり3つあります。

1つ目は、環境教育の原点である「センス・オブ・ワンダー」を読むことで、今の時代に必要な感性について再び考えるきっかけなると考えたからです。

というのも、最近は「シン・ニホン」や「2030年の世界地図帳」など今後の未来についての本を読むことが多いです。

その中で、出てくる言葉が「SDGs」です。「SDGs」に関しては以前記事に書いたので読んでみてください。

「2030年の世界地図帳」から考える日本の生存戦略

持続可能な開発が今後の政治・経済で必須になる中、「センス・オブ・ワンダー」はその原点になる本だと考えています。

2つ目は、1つ目と少し似ていますが実際に体験することの大切さを改めて考えるためです。

最近は、リモートワークやオンラインの需要が増えつつある中で本当にそれで良いのかと思うことがありました、

教育では、学校に一人一台のタブレットが配置されるギガスクール構想が進められています。

もちろん、ICT機器を効果的に使うことで、今までよりも学習効果を高められるかもしれません。

しかし、オンラインに偏りすぎると、人やモノに関する感性が失われていくのではないかと考えています。

結局は、オンラインとオフラインのバランスが重要だと思うのです。

そこで、自然の中で不思議なものを五感で感じることの重要性を説いた「センス・オブ・ワンダー」を読もうと思いました。

知るよりも感じること、これは今後の教育にも大切なことでしょう。

最後3つ目は、最近「センス・オブ・ワンダー」に関する展示会に行ったことで改めて読み直そうと思いました。

先週から、青梅にあるマンシッカという古道具屋さんで「センス・オブ・ワンダー」に関する展示がやっていました。

青梅の山奥にあるようなお店なのですが、非常に雰囲気がよく展示を観るのに夢中で肝心の写真を撮り忘れてしまうくらいでした笑

できれば、もう一回行って写真も撮りたいと思います。

展示は、子どものころに戻ったように好奇心を揺さぶる自然あふれる展示でした。

ところどころに「センス・オブ・ワンダー」の文章が引用されていたので、家に帰ってすぐに読もうと考えた次第です。

以上が、「センス・オブ・ワンダー」を読みたくなった理由になります。

そして、先程読み終えました。久しぶりに読むと、前読んだときとまた違った思いをもちました。

前読んだのは、学生の頃なので10年くらい前ですね。何を隠そう大学の専攻が環境教育でした笑

学生だった頃、教授に「この本は環境教育のバイブルだから絶対に読んでおけ」と言われました。

その頃は、そんなにすごい本なのかと半信半疑でしたが、今は確かにそうだったと思わせる魅力があります。

以前読んだ時は、「センス・オブ・ワンダー」とは何か、その定義についての理解を中心に学びました。

しかし、今回は別の部分が心にひっかかりました。その文章を以下に引用します。

人間を超えた存在を認識し、おそれ、驚嘆する感性をはぐくみ強めていくことには、どのような意義があるのでしょうか。

わたしはそのなかに、永続的で意義深いなにかがあると信じています。地球の美しさと神秘さを感じとれる人は、科学者であろうとなかろうと、人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれることはけっしてないでしょう。

たとえ生活のなかで苦しみや心配ごとにであったとしても、かならずや、内面的な満足感と、生きていることへの新たなよろこびへ通ずる小道を見つけだすことができると信じます。

地球の美しさについて深く思いをめぐらせる人は、生命の終わりの瞬間まで、生き生きとした精神力をたもちつづけることができるでしょう。

「センス・オブ・ワンダー」より

確かに、自然には飽きることのない神秘さがあると感じています。先程書いた、青梅の展示会の帰り道、梅の花がとても美しく咲いていたのです。

その花を近くで見た時に、「ずっと見ていられるなあ」と自然が作り出す造形に感動しきりでした。

それを感じた時に、今まで見てきた自然の美しい思い出がふと蘇ってきました。

山の上で見た雲海や稜線、雪が降ったあとの山登りで見た氷爆など、改めて自然が人間ではかなわないなあと思わせる風景をふと思い出したのです、

また、美しさだけではなく畏れも同時に感じました。山でみた氷爆は本当にきれいでしたが、途中で足を踏み外して3mほど滑落しました。

その時、一瞬死を覚悟しました。

また、北海道で沢登りをしているときにも足を滑らせて一瞬死んだなと思いました。

このような経験をすると、自然への畏れも同時に感じます。

自然への畏れといえば、東日本大震災が起きて10年が経とうとしています。近々記事を書こうと思います。

以上が、「センス・オブ・ワンダー」を久しぶりに読んだ3つの理由と読んでの感想になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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