「Appleのデジタル教育」で考える教育の目的とその手段

「Appleのデジタル教育」という本を読みました。この本は、今後の教育を語る上でかなり大切なことがたくさん書かれていました。これからも、何度も読み返したい素晴らしい本です。

今日は、教育の目的についてもう一度考えていきます。

本書の中で、教育の目的について書かれている文がありました。作者のジョン・カウチさんが、自分の子どもを育てていく中で思ったことを以下に引用します。

子供の教育は、子供が生まれつき得意なこと、興味があること、好きなことを子供自身に発見させることを第一にすべきだ。

「Appleのデジタル教育」より

カウチさんの娘は、学校の勉強に興味が持てず学習障害があるのではないかと心配していたようです。しかし、芸術に対する才能があることに気づいてからは、自分の能力を最大限引き出すことができたということです。

カウチさんは、これを「スイートスポット」と呼んでいます。子供が自分でスイートスポットを見つけられるようにサポートするのが教師の役目になると述べています。

私は、この考えに同意します。以前から、教育の目的について考えていましたが、それとほとんど一致する内容であったからです。

私が今のところ教育の目的として考えていることは、以下の3つになります。

①自分の好きなことを見つけ、好奇心の向くままに学ぶ。

②様々な種類の人間とかかわり、大切な人との時間を楽しむ。

③困った時は助けを求めつつ、自分で生きていく力を身につける。

この中では、①が著者の考えに近い部分になります。私が今書いているブログの内容は、「自分の好奇心の向くままに様々なことを書いていく」ということをテーマにしています。

特に、私が好きなことは「読書・コーヒー・ファッション・茶の湯・器・古道具」になります。これらが私にとっての「スイートスポット」になるだろうと考えています。

いずれは、これらを活かして喫茶店を開業しようと考えております。先程述べたスイートスポットは、自分が好きなことをやっていたら自然と身についたものです。

このスイートスポットを、できれば小学校段階から薄っすらと気づくことができれば、自信にもつながると考えます。

現在の教育では、一斉授業がメインで成績はテストをもとにつけられています。この教育方法により、基本的な読み書きができるようになっていることは事実としてあります。

しかし、画一的な指導法により個人の得意や苦手などが把握しづらくなっているのではないかと考えます。そこで、今後は子供の得意分野がわかるような授業を展開していくことが重要になっています。

現在の教育システムはすぐに変わることはないので、このシステムの中でスイートスポットを見つけるための手段として「選択させる」ことが有効になると考えます。

なぜなら、選択させることで自分に一番あった学習方法に気づくことができるからです。

例えば、1年間のまとめの作文を書く授業があります。今までは、原稿用紙1枚に自分が1年間で頑張ったことをひたすらに書くような指導をしていました。

もちろん、文章を考えて長く書くということも必要な力なのですが、どうしても長く書くということに苦手意識を持っている子供もいます。

そこで、タブレットを使って作文を書くことも選択肢に入れることが考えられます。来年度から小学校では一人一台のタブレットが配布される予定です。

「1年間頑張ったことを自分で振り返る」ということが目的であれば、タイピングで打ったり、音声入力をしたりしても良いと考えています。

そうすることで、子供が自分が得意な学習の仕方に気がつくことができるのではないでしょうか。タブレットがもたらす学習効果は非常に大きいなと思っています。

このように、教師は様々な「選択肢」を持って子供と関わり、一人ひとりの子供がもつ「スイートスポット」に気づかせてあげることが大切であると考えています。

以上が、「Appleのデジタル教育」で考える教育の目的とその手段になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です