「Appleのデジタル教育」から考える今後の学習方法

前回に引き続き、「Appleのデジタル教育」の記事です。

「Appleのデジタル教育」で考える教育の目的とその手段

今回は「学習」について考えてみます。みなさんは学習をどのように考えているでしょうか。「新しいことを知ること」「情報をたくさん得ること」などですかね。

著者のジョン・カウチさんは、「学習」を次のように述べています。

学習のプロセスは、「取得(事実を見つける力)」「暗記(事実を覚える力)「理解(事実を活用できる力)」の3つに分けて考えるとわかりやすい。いまはテクノロジーのおかげで事実の取得がとても簡単になり、暗記がほぼ無意味になったため、残るは「理解」だけとなった。そして、これが学習にとっていちばん欠かせない。

「Appleのデジタル教育」より

「取得(事実を見つける力)」「暗記(事実を覚える力)だけでは、今までの暗記中心の学習と変わりません。大事なのは、覚えたことをいかにして活用するかということです。

著者の意見を参考にして、私が考える「理解を深める効果的な学習の方法」を以下に述べます。

『個人と集団の場を提供しつつ、自分たちの身近にある「答えの決まっていない問題」の解決法を考えさせる。

なぜこれが「効果的な学習」なのかを述べていきます。大きく2つに分けて説明します。

個人と集団の場を提供する

まずは、環境づくりからです。今までの学校教育は自分で考えることが重視されてきたと考えています。なぜなら、テストで良い点を取るためです。

基本は暗記中心なので、自分でどんどん問題を解くことで良い点を取ることができ、成績を上げることができます。

しかし、先程も説明したとおり暗記する必要がなくなってきました。それでも、まだテストは暗記しなければなりませんが…

テストは一旦置いといて、理解を深めるために効果的なのは「他人に教える」ということです。これは以前に記事に書きました。

アウトプット大全』を読んで実行すべき3つの行動

他人にインプットしたことを教えられる場を教師が意図的に設定することで、学習内容の理解をより深めることができると考えます。

自分たちの身近にある答えの決まっていない問題の解決法を考えさせる。

これが、今後ポイントになる考えだと考えています。まずは、「自分たちの身近な」という点です。これは、子どもの学習へのモチベーションを大きく高めることができます。

指導内容にどんなに価値があっても、子どもたちがやってみたいと思わなければ学習になりません。そこで大切なのは、指導内容を子どもたちの身近なものに置き換えたり、子どもの興味のある方法で指導したりすることです。

そのためには、子どもがどんなことに興味があるのかをよく観察する必要があります。よく観察することで子どもにとって身近な授業ができると考えます。

次に、「答えの決まっていない問題の解決法を考えさせる」という点。なぜこれが必要かというと、答えがわかっている問題を考えるのは簡単だからです。

それこそ、テストの問題は大体はこと絵が決まっているので、暗記さえすればそこそこの点数を取ることができます。

答えが決まっていない問題がテストの問題になるとかなり考えることになります。例えば、私が大学生の時のことです。テストのテーマは「環境問題の解決法」だったと思います。

どのような行動が解決につながるかを自由に記述するテストでした。そして、そのテストは今までの授業のレジュメやノートを持参しても良いというものでした。

その時点で、知識を評価するものではないことがわかります。「自分なりの答えを出す」これは、今まで覚えてきたことを活用しながら書かないといけないため、とても難しかったと記憶しています。

しかし、今後はこのような学習方法が必要になると考えます。なぜなら、答えが決まっていることは、ネットがすぐに教えてくれるからです。

答えが決まっていないことは、ネットで探してもみつかりにくいので自分で考えることになります。自分で考えていくうちに、学習したことへの理解も深まります。

以上のことから、自分たちの身近にある答えの決まっていない問題の解決法を考えさせるということは、学習への理解をより深める方法になると考えます。

以上が、「Appleのデジタル教育」から考える今後の学習方法になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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