『ゲンロン戦記』から感じたオフラインの必要性

東浩紀さんに絶賛ハマり中です。

『観光客の哲学』を教育に活かす

今回は『ゲンロン戦記』という本を読みました。この本は、『ゲンロン』という会社の歴史のお話です。哲学書ではないのですが、東さんの考え方が凝縮されていて面白い本でした。

この本の重要な部分だと思うところを以下に引用します。

本書では、いろいろなことを話しますが、もっとも重要なのは、「なにか新しいことを実現するためには、いっけん本質的でないことこそ本質的で、本質的なことばかりを追求するとむしろ新しいことは実現できなくなる」というこの逆説的なメッセージかもしれません。

『ゲンロン戦記』より

東さんは、『ゲンロン』という会社を立ち上げました。会社を経営していくうちに、本来の目的とは離れたことも行っていくのですが、それが大切だということを何度も本書で話しています。

そのことを、東さんがよく使っている言葉で「誤配」といいます。「誤配」について以下に引用します。

ぼくはよく、コミュニケーションでは、「誤配」が大事だということを言います。自分のメッセージが本来伝わるべきでないひとにまちがって伝わってしまうこと、本当なら知らないでもよかったことをたまたましってしまうこと。そういう「事故」は現代ではリスクやノイズと捉えられがちですが、ぼくは逆の考え方をします。そのような事故=誤配こそがイノベーションやクリエーションの源だと思うのです。

『ゲンロン戦記』より

そして、「誤配」は「オフライン」のほうが起きやすいそうです。今はコロナ禍で会議や飲み会も全部オンライン上で行っていますよね?

私も何回かやりましたが、コミュニケーションの微妙な部分が伝わらないなあと思うことがありました。画面上のやり取りなので、意識的にリアクションを大きくとるなどの工夫が必要だなと感じました。

今の状態で集団で飲み会や観光に行くことはしばらくは無理だと思いますが、地道にオフラインで「誤配」のコミュニケーションをとることは可能であると考えています。

私が、最近「オフライン」で「誤配」を感じた例を2つ挙げてみます。

1藤川孝之さんとの出会い

これは以前にブログでも上げました。

私と「誤配」 〜藤川孝之さんとの出会い〜

藤川さんとは初対面でしたが、非常に素敵な方でした。ふらっと行ってふらっと帰る予定でしたが、結局4時間も滞在をしてしまいました笑

これぞまさに「誤配」ですよね笑

何を話したかはほとんど記憶にありません。教育や芸術の話等まじめな話もしましたが、野球の話なども面白かったです。2人で話しつつ、途中で来たお客さんとも話したりしました。

不動産で働いている方やデザイナーの方など他業種の人たちとお酒を飲みながら話せて最高の時間でした。ワイン・日本酒など飲みながら4時間話したのはここ最近では最高の「誤配」でした。

そこまですごい話を聞いたわけでもないのですが、帰り道はただただ充実した気持ちでいっぱいでした。自分が普段つながらない人とつながったことと、話している場の空気感がこの充実感の要因なのかなと考えました。

2喫茶店での出会い

1ヶ月ほど前になりますが、家の近くに素敵な喫茶店を見つけました。私が知っているコーヒーの焙煎所の豆を使っているお店で、空間づくりがとても素敵なお店です。

実は、東浩紀さんの本をおすすめしてくれたのは、ここの店主なのです。はじめは、東さんもあまり知らなかったのですが、今書いているブログからわかるようにどっぷりハマってしましました。

今の所、店主の方としか話していませんがお店に来た人とも今度は話してみたいと思っています。

また、店主のパートナーの人とは器の話で盛り上がりました。私も一時期陶芸にハマっていたので、夏休みにまたやってみようかと思います。

この場所でまた新たな「誤配」が生まれました。教育についての話をしていると、ひょんなことから落語家の方を紹介してもらいました笑

コロナ禍で寄席も中止になっていますが、再開されたらその方の寄席を見に行きます。そして教育現場に来ていただき、子ども達と関わってもらえるといいなと考えております。

この場合も、その場の空間と普段はつながることのない人とつながる感覚が充実感につながってるだろうと考えます。

これらの体験から、「誤配」はやはり「オフライン」で行うのが大切であると考えました。

以上が、『ゲンロン戦記』から感じたオフラインの必要性になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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