私は喫茶店が好きです。以前には私の大好きな珈琲屋さんである「ねじまき雲」を紹介しました。
他にも何件か通っているカフェもありますが、これからも素敵なカフェを発掘していきたいと考えております。
なぜそこまでしてカフェに行くのか。はじめは、珈琲が好きだったので美味しいコーヒーを求めて喫茶店を探していました。
もちろん今も珈琲が好きなのでおいしい珈琲を求めていますが、今は「意図していない出会い」があるから喫茶店に行っていると考えます。
少し前にブログで書きましたが、意図しない出会いを東浩紀さんの本では「誤配」と言うそうです。よろしければ過去の記事をご覧ください。
今回は、『喫茶人かく語りき』という本を読みました。この本は、喫茶店に関することの名言集です。今回私が感じている「意図していない出会い」に関する3つの名言を引用しながら、自分の経験をお伝えします。
参考になれば幸いです。
1喫茶店でアートに触れる
カフェは多種多様な文化の入り口。
僕自身、カフェに行かなければ触れることのなかった世界に出会い、その刺激から何かを吸収しては一歩ずつ先に進んできた。
黒澤邦彦 「ワンダーキッチン」店主
『喫茶人かく語りき』より
この言葉は本当にそうだなと思います。私は、少し前まではアートなどは全く興味がない人生を送っていました。しかし、ねじまき雲さんでくまのひでのぶさんを絵を見た瞬間に何かを感じアートの世界にハマってしまいました。
もともとは、おいしい珈琲を探しにきただけなのですが、思わぬ出会いから人生がより豊かになりました。これはまさに喫茶店がもたらした「誤配」といえるのではないでしょうか。
最近でいうと、とあるカフェの店主におすすめしてもらった東浩紀さんの本にハマったり、その店主から落語家さんを紹介してもらったりということがありました。
今日もYOUTUBEで落語の生配信があったので、観てみましたがとても面白かったです。落語は以前から興味があり、一度観に行ってみたかったのでコロナが落ち着いたら行きます。
以上のように、ここ2〜3年でいろいろな刺激をつけつつ今に至ります。この名言を発信した「ワンダーキッチン」の黒澤さんにも会いに行きたいと思います。
2不必要なものの必要性
純文学に分類されない素敵な文学があるように、カフェには純飲食店とは異なる魅力がある。カフェもアートも、生きていくうえで必要不可欠なものではない。ニコラが「不必要なもの」として存在していられるのが東京という都市なのだ。
曽根雅典 「ニコラ」店主
『喫茶人かく語りき』より
最近は、コロナ禍で「不要不急の外出を控える」という流れになっていますね。確かに必要のない無駄なものはやめて効率化を目指すことは一見いいように思えます。
しかし、その一見無駄なものにこそ、新たなアイディアの種があるのではないかと考えています。
実際に、先ほど喫茶店で出会ったくまのさんを職場に読んで講師をしてもらったり、くまのさんからまた別の作家さんに職場に来ていただいたりしました。
喫茶店での不必要な出会いが仕事に生きているので、私は不必要のものが実は大切であると実感しています。
3「偶然の出会い」からの…
喫茶店の醍醐味は、たまたま居合わせたという理由だけで、どこの誰とも知れない人と会話をする面白さや、自分の「好き」の範疇にはなかった好きなものを知る喜び。
橋本菜津子 「おもて珈琲」店主
『喫茶人かく語りき』より
これも経験があります。全く見ず知らずではなかったのですが、ねじまき雲で編集者・写真家の松岡宏大さんとたまたま席が隣になりました。
そこで色々と話していると松岡さんの家が私の職場の近くでありことがわかり、「遊びにおいでよ!」と言われたので遊びに行ってきました笑
松岡さんは「ひとりみんぱく」という本を出していて、縄文土器を始め世界各国の芸術品がまるで博物館のように展示されていました。
貴重な美術品を観ながら、松岡さん直々にその美術品の解説を聴くという非常に貴重な時間を過ごさせてもらいました。お土産に縄文土器の破片までいただきました。
これも、偶然の出会いから始まり自分の「好き」の幅を広げることができたと実感しています。
以上が、『喫茶人かく語りき』から感じた喫茶店の魅力になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。