「ゆっくり、いそげ」から考える働き方

昨日、「ゆっくり、いそげ」という本を読みました。この本は、「クルミドコーヒー」という西国分寺にあるカフェのオーナーの影山さんという方が書いた本です。

国分寺に胡桃堂喫茶店をいう2号店もあります。こちらは、一回行ったことがありますが、とても雰囲気がよく素敵な場所でした。もちろん、コーヒーも美味しかったです。

この本の副題は「カフェからはじめる人を手段化しない経済」というものです。著者の方の実体験を通した、仕事論といった内容になっています。

私は、この本を読んで「より良い働き方」とは何かを考えました。そして、より良く働くために「相手に贈るGIVEの精神」を大切にしようと考えました。

その考えに至った背景について2つのポイントにまとめてお話します。

1「健全な負債感」をもつこと

「健全な負債感」という言葉に、ドキリとしたり違和感を覚えたりする方もいるかもしれない。確かに通常は「借金」という意味で使われることが多く、「〇〇株式会社が〇〇億円の負債を抱えて倒産」などと、あまりよくないニュースで登場することの多い単語だ。

だがここでいう「負債感」とは、相手との関係の中で「受け取っているものの方が多いな」「返さなきゃな」という気持ちを背負うこと。しかも、それは必ずしも義務感ということでもなく、本当にいいものを受け取ったとき、感謝の気持ちとともに人の中に自然と芽生える前向きな返礼の感情ともいえる。

「ゆっくり、いそげ」より

「健全な負債感」なかなかのパワーワードです笑

しかし、この言葉こそがこの本の本質的な部分だと考えています。「健全な負債感」を持つことで、自然と相手にまた何かを返さなきゃと考えます。相手に返す事もあれば、他の人に返すこともあります。

例えば、カフェでとても良い時間を過ごしたとします。そうなると、また行ってなにかお返しをしたいなと思ったり、他の人におすすめしてみようと思ったりします。

逆に、良いのものを送るのではなく、消費を促し利益を得ようとする「テイク」の考え方もあります。本書の例で考えると、10%オフのクーポンを配ったり、ポイントカードを配ったりすることがこれに当たります。

相手を利用して利益を得ようとする考え方で仕事をすると、それが自分に跳ね返ってきます。利用する・される関係性はとても窮屈で居心地の悪いものになるのではないかと考えます。

私は、カフェで過ごす時間がとても好きです。確かに、チェーン店のコーヒーに比べるとコーヒー自体の値段は高いです。

しかし、一杯にかける時間や想い、空間やおいてあるもののこだわりや丁寧な仕事などトータルで考えると、値段以上のものをもらっているなといつも考えています。

カフェだけでなく、個人で経営している器やさんや服屋さんなどにも同じことを思っています。最近はネットではあまり買わずに、直接あって信頼できる人のもとで買い物をしています。

個人経営のお店からもらったものをまたお店に返しつつ、他の人にもお店の良さを知ってもらおうと考えています。これは、仕事にもつながってきます。

丁寧な仕事をして、「ギブ」することを心がけてお互いに「健全な負債感」を持つことでより良い関係性を築くことができるのではないでしょうか。とりあえず、実践します。

2「支援し合う関係性」に基づく組織へ

一人一人の人生は会社に先立ってある。会社は、一人一人のメンバーを「利用」するのではなく、それぞれの人生であり、そこに根をもった一つ一つの自発性を「支援」する。そうして発揮されるメンバーの自発的な働きや貢献によって会社は形成され、運営され、成長する。

「ゆっくり、いそげ」より

先程話した、「ギブ」「テイク」の関係性はお店とお客さんだけではなく、会社でも同じように考えられるということが本書に書いてあります。

この話を読んで考えたことがあります。それは、以前ブログに書いた『「深い学び」を支える学級はコーチングで作る』ででてきたコーチングのことです。

会社での問題を自分ごととして考え、自分で課題を考えて解決していこうとする。これは、コーチングの考えに似ています。

一人一人がコーチングの考えをもとに、様々なことに自分ごととして取り組むことで会社が成長するのではないかと考えました。

『相手のことを考えて「ギブ」「支援」する』これは今の仕事にも活かせそうです。同僚とのより良いコミュニケーションや後輩の育成などにも応用できそうなので実験してみます。

以上が、より良く働くために「相手に贈るGIVEの精神」を大切にしようと考えたポイント2点です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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