「カフェから時代は創られる」読書会の感想

先日、「カフェから時代は創られる」の読書会に行ってきました。場所は、国分寺にある「胡桃堂喫茶店」

「カフェから時代は創られる」の編集を担当している影山さんの著書は、以前読んだことがあります。

「ゆっくり、いそげ」から考える働き方

よろしければご覧ください。

「カフェから時代は創られる」の本の感想は、また別の記事でブログにまとめます。とてもおもしろく考えさせられることが多かった本なので、じっくりと書いていきます。

今回参加したのは、第4回でした。「カフェが持つ場の力について」が大きなテーマです。参加者は10人程度で、今までの中では少ないほうだそうです。

胡桃堂喫茶店の広い2階のスペースで行われ、私は、なんと主催の影山さんと同じテーブルに座って話しました。「ゆっくり、いそげ」の著者である影山さんと話せただけでもとても幸せでした。

はじめに自己紹介を行いました。それぞれの参加者の話を聞くだけでも、とても面白く刺激を受けました。

自己紹介が盛り上がりすぎて、読書会の部分があまりありませんでしたが、それもまた偶然性がもたらす面白さなのだと思いました笑

それぞれが主張しすぎるわけではなく、相手の話に耳を傾けてなるほどなと思う、実に温かい空間での語り合いでした。

異業種の方と交流することがあまりないので、とても刺激になりました。また参加しようと思います。

私がこの会で考えたことが2つあります。そのことについて少し詳しく書いていきます。

1店主はアトラクターになりえるか

「アトラクター」とは何か、一言で言えば「インフルエンサー」に近い言葉です。カフェに「アトラクター」がいることで、その人がより多くの人がカフェに集まるそうです。

ちなみに本書では、店主は「アトラクター」にはなりえないのではないかということを述べています。一部を引用します。

主人はそれに興味がないのに文学カフェや芸術カフェになるというのは、一見逆説的に感じられることである。ところがこれは逆説でも偶然でもなく、実は非常に重要な要素である。もしも本気で文学カフェのような場を作りたい人がいたら、ここは是非とも注意すべき点である。なぜなら店主が客の行為の内容自体に興味を持ち、少しでも干渉し出したときから、おそらくそこは真に時代を変えうる文学カフェとはなりえないからである。

「カフェから時代は創られる」より

店主が、客の思考に介入すると客が離れていくということだと私は解釈しました。確かに、私がカフェに行って本を読んだり、思考したりしているときに話しかけられると居心地が悪くなってしまうなと感じます。

ですが、私は店主もアトラクターに近いスタンスでいられるのではないかと考えています。私が通っているカフェの店主は、とても魅力的で店主に会いにカフェに行くようなものでもあります。

なぜ私の行くカフェで店主がアトラクターになり得るかを考えました。その一つは、店主が「客をよく見て知っている」から心地よいのかなと考えました。

私はカフェに行くとき。カフェの店主は私の行動を見ていないようで見ているなと感じることがあります。私が、一人で本を読みたいときはその時間を大切にしてくれます。

その一方で、何か考え事をしているときにはヒントとなる会話をしたり、他のお客さんをつなげてくれたりします。そこからまた新たな考えが浮かぶこともあります。

そのためには、カフェの常連にならないといけないと考えますが、店主のスタンスも大切です。このような店主がいるカフェには自然と足を運びたくなります。

著書に書いてある「天才」にはなれないかも知れませんが、より良い自分に「成長」させてくれる場所だなと感じます。

2セカンドプレイスに躍動感はあるか

家庭でも職場でもない第三の場所をサードプレイスと呼んでいるそうです。

本書には、サードプレイスの記述は殆どありませんが、コラムにサードプレイスの説明があったので、少し引用します。

確かに、家庭でも職場でもなく、自分の時間を持ちたいときに寄れるカフェは日本でもぐっと身近な存在となり、仕事帰りなどに一人でそうした時間を過ごせることは非常にありがたい。とはいえオルデンバーグが提唱するサードプレイスの概念は、ただ落ち合い会話することこそが重要なのである。

そこで何より大切なのは温かさであり、オルデンバーグは「温かみのない家庭は存在するが、温かみのないサードプレイスはありえない」と述べている。

「カフェから時代は創られる」より

読書会で、主催の影山さんから最近のカフェには躍動感がないと話題提供がありました。本書で書かれている100年前のパリと現在のカフェでは何が違うのか、という話でした。

これは、様々な角度から考えていく必要があります。私は、セカンドプレイスとサードプレイスにはかなりの相互作用がありと考えています。

それは、私の経験から言えることです。セカンドプレイスでクリエイティビティを発揮できると、サードプレイスでは充実した思考の時間をとることができます。逆もしかりです。

逆に、セカンドプレイスで躍動感がないと、カフェは避難所止まりになってしまうのではないかと考えています。避難所としてのカフェももちろん大切ですが。

私は、セカンドプレイスで教育関係の仕事に携わっています。子ども達が一人一人創造性を発揮できる場面をつくっていくことで、サードプレイスが創造性を発揮できる場になっていくのではないかと考えます。

以上が、今回の読書会で考えた2つのことになります。次回の読書会もぜひとも参加したいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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