『ペッパーズ・ゴースト』から考えた3つのこと

タイトルの通り『ペッパーズ・ゴースト』という本を読みました。伊坂幸太郎さんの本は以前から読んでいて、新刊が出るたびに単行本を買っています。

伊坂幸太郎さんの作品では『砂漠』という本が一番好きです。またブログにも書いていきます。

今回は、『ペッパーズ・ゴースト』読んで改めて考えたことについて、本文から引用しながら3つにまとめます。

1言葉の力

「人は情報を言葉で得るしかないので、噂話のようにして重要なことを広めていく。弊害もある。言葉は、少し表現を加えるだけで意味が変わるから、伝言ゲームの過程で、真実とは異なる内容になる可能性はあるし、わざとそれを起こすこともできる。とにかく人言葉を信じやすいし、影響も受ける。言葉の暴力とはよくいったものだよ」

『ペッパーズ・ゴースト』より

言葉ってすごいですよね。人に勇気を与えることもできれば、人を呪うこともできる。yahooのコメント欄のネガティブな文章ややtwitterの悪質なリプを見ると自分は関係ないのですが心に重くのしかかるものがあります。

ときには、自分では無意識に影響されてしまうこともあるので言葉は本当に怖いなと思ってしまいます。常に自分の言動を考えていかなければと思いました。

自分がやはり肯定的な言葉や良い言葉遣いだと、周りも影響されますよね。周りを呪いたいときもありますが、メタ認知を大切にして自分を省みていきます。

2楽観的と悲観的

この作品には、魅力ある人物が数多く出てきます。私が気に入ったのは、とあるハンターの二人組みです。アメショーとシアンというのですが、楽観的と悲観的なキャラクターで性格が対照的です。

私は楽観的な性格です。この物語でいうと、アメショータイプです。今までの人生の中でそこまで大きな不幸に見舞われることなく生きてきたと思っています。だからこそあまり物事を深く考えずに過ごしてきました。

しかし、三十代になり様々なことを経験していくうちに、自分に足りないものは想像力だということに気が付きました。

自分が経験したことのない辛い経験をしてきた人たちにを少しでも理解したくて、相手の気持を考え想像することを大切にしようと決めました。

完全には相手のことを理解することはできません。しかし、相手のことをよく知りたいと思うのであれば理解しようと努めることが非常に大切だと考えています。

人生の中で私が大切にしていることの一つです。これからも様々な方と対話をしていきたいと考えています。

3ニーチェ

「人生で魂が震えるほどの幸福があったなら、それだけで、そのために永遠の人生が必要だったんだと感じることができる、と。もし、そう生きることができたなら、こう思えるはずなんです。ツァラトゥストラがまさに言っていましたが」

これが、生きるってことだったのか?よし!じゃあ、もう一度!

『ペッパーズ・ゴースト』より

この小説にはニーチェの思想や言葉がたびたび出てきます。伊坂幸太郎さんがニーチェの著書『ツァラトゥストラ』を読んで影響を受けたことがあとがきに書いてありました。

私は、ニーチェは知っていましたが、どんな思想でどんな哲学者なのかは全く知りませんでした。ただ、「神は死んだ」「永遠回帰」など言葉だけで判断するとめちゃくちゃかっこいいなと思いました。

ただ、この物語に当てはめると、はじめはかなり残酷な思想だなとも思いましたが、最後には救いもありさすが伊坂さんだなと。

この小説を読んで、ニーチェに興味が湧いたのでニーチェ本を読んでブログに書いていきます。

以上が、『ペッパーズ・ゴースト』から考えた3つのことになります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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